隣の家のベランダから、真剣な視線が私の瞳に突き刺さっている。
むち君の目が凛としていて男らしくて
嘘をついたら失礼なんだろうな……
そう思ってしまうほど熱のこもった視線で
私は誰にも言わなかった理由を、むち君にこぼした。
「ラビー王子のフィアンセのお姫様って、むち君は知ってる?」
「俺が知ってると思うのかよ?」
だよね?
むち君、アニメに興味ゼロだしね。
「そのお姫様のコスプレ……したいから……」
「はぁ? そんな理由できついトレーニングをこなしてるって」
「……言い方」
「夢見女子の頭の中、ほんと理解不能だわ」



