ややぽちゃ姫と3人の王子様




 玄関にカギを差し込む。

 ドアを開けようとノブを掴んだ瞬間

 バンっ!!

 耳を塞ぎたくなるような大きな音が。



 恐る恐る、後ろを振り向くと……


 玄関ドアに手の平を付き

 壁ドン状態で

 睨むように私を見下ろす般若(はんにゃ)様が、目の前にいらっしゃるではありませんか。




「む……むち……くん?」


 なぜ怒ってる?

 なぜ私は壁ドンをされてる?



 むち君の顔なんて見れないよ。
 
 早くこの場から逃げたい。



 だってだって思い出しちゃうから。

 朝ランニングの時にキスされたこと。
 
 むち君を瞳に映すだけで、意識しちゃうんだから。