疑いの目で見つめれば見つめるほど、望愛の顔が恥ずかしそうに歪んでいって
「ムッチーはまだだけど、どうかした?」
「な、なっな、なんでもないからね!」
顔と手を、異常なほどブンブン振っていて
「ほんとだから……ね、ね!」
意味不明な念押しまで追加されたから、僕は確信してしまった。
『望愛とムッチーの間に、何かあったな』って。
望愛の赤面状態から察すると、恋愛絡み。
抑えきれない恋心を怒鳴りでごまかしちゃう、ムッチーのことだ。
好きのバロメーターが振り切れて、理性が吹っ飛び、ランニング中に抱きしめちゃった?
いやいや……
自分から抱きしめ行為なんて、ムッチーにはハードルが高すぎか。
ランニング前、よろけた望愛をムッチーが支えた時だって
『こ……これは、じ…じ…事故だからな!』
恋愛経験ゼロの小学生ですか?ってほど、ムッチーは取り乱していたし。



