ややぽちゃ姫と3人の王子様




「ララ…ランニング初日で、つつっ、疲れただけだよ」


「あれ、ムッチーは?」


 むち君の話題、今は出さないで。


「先に帰ったんだ、うん、そうそう」


「望愛を置き去りにして?」


「むち君、髪のセットに時間かかるから」


「こだわりが強いんだよね。髪のはね一本すら許せないみたいだし。オスの色気を放ちまくるワイルド王子のムッチーなんだから、寝癖があるほうがギャップ萌えで可愛いと思うけどな」


「そう思わない?」と、雨ちゃんに問われ

「うんうん。そうだねそうだね」と、誤魔化すように頷いちゃった。



「望愛、口開けて」


「いきなり何?」


「開けないなら、強行突破ね」


 雨ちゃんのまぶたが、イジワルっぽくゆるむ。

 きょとんと首をかしげる私。

 甘い香りがふわっと鼻をかすめ、何かが私の口に押し込まれた。


 ん? 

 これって……?