ややぽちゃ姫と3人の王子様





 むち君の部屋を見上げたまま、熱を帯びた頬を両手で隠している私。


「ランニング、お疲れ様~」


 誰かに肩を叩かれたから


「ひゃぁぁぁ!」



 私ってこんなに高く飛べるんだ。

 自己新記録のハイジャンプ。

 オーバーに驚いちゃった。

 

「望愛、ビックリしすぎ」


「だって雨ちゃんが、急に声をかけるから」


「そんなに驚くってことは、僕に隠しごとでもある?」


 うっ、鋭い……

 私の前に咲き誇っているのは、心を奪われそうなほどキラキラな王子様笑顔。


 でも雨ちゃんの瞳の奥の奥は、闇色に光っているような……


『むち君にキスされたことは、バレないようにしなくちゃ。絶対に』


 危機感に襲われ、私はつばをゴクリと飲み込む。