勇気を出してもう一度「のあ?」って呼んでみたけれど、返事すらなし。
「望愛の顔が見たいんだけど、出てきてくれないかなぁ?」
めちゃくちゃ甘い声を僕がつぶやいた数秒後
うつむいたままの望愛が、墓石の後ろから出てきて。
僕の前まで進み、開いたノートを差し出しいる。
「このノートは?」
「お兄ちゃんから私へのメッセージなの……」
「ジョーから?」
「雨ちゃんにも……見て欲しい……」
下を向いたままの望愛の手から、ノートを受け取る。
そして僕は懐かしい文字に目を細めた。
この癖が強い文字は、間違いなくジョーの筆跡だ。
書いてある文章が、シスコン全開で笑えてくる。



