どんな罪を受けるのかとビクビク背中を丸めていた私に、大きな手のひらが伸びてきた。
想像以上に温かい手のひらで頭をポンポンされ、むち君を見つめちゃったけれど。
夕日に照らされたむち君は、いつも吊り上がっている目尻をユルっと下げ、フッと口元を緩めている。
「オマエが俺にかけ続けてきた迷惑、丸ごと全部なかったことにしてやるから……」
「……」
「アメのところに行って、気持ちを伝えてこい!」
「……うん」
むち君は
「恋愛成就のお守り、忘れてる」
あきれ顔で私の胸にノートを押し当てると
「望愛なら、大丈夫だから」
お兄ちゃんと重なる優しい声を残し、自分の家に入って行った。



