「むち君、初日からハードすぎ」
脇腹を押さえながらタラタラ走る私の目の前。
むち君は駆け戻ってきて、グーで私の頭をポコっ。
普通に痛いくて、完全に走る足を止めた私。
忍耐力のない私に、むち君は容赦しない。
「望愛の根性、腐りすぎ」って怒られちゃった。
そりゃ根性なんてものは、自分に甘すぎる私には皆無だけど……
「叩かなくてもいいのに……」
「はぁ~? じゃあどうやって、オマエの根性を叩きなおせばいいんですか?」
「それは……」
「オマエが自分に甘すぎだから、脂肪を蓄えちゃったんじゃないんですか?」
むち君があえて選択したのは、語気強めの敬語。
ゴツゴツした男らしい手でグーを作り、私の頭にグリグリねじりこんでくる。
むち君ってスパルタコーチだ。
暴力コーチだ。



