ややぽちゃ姫と3人の王子様



「むち君、初日からハードすぎ」


 脇腹を押さえながらタラタラ走る私の目の前。

 むち君は駆け戻ってきて、グーで私の頭をポコっ。

 
 普通に痛いくて、完全に走る足を止めた私。

 忍耐力のない私に、むち君は容赦しない。

「望愛の根性、腐りすぎ」って怒られちゃった。



 そりゃ根性なんてものは、自分に甘すぎる私には皆無だけど……


「叩かなくてもいいのに……」


「はぁ~? じゃあどうやって、オマエの根性を叩きなおせばいいんですか?」


「それは……」


「オマエが自分に甘すぎだから、脂肪を蓄えちゃったんじゃないんですか?」



 むち君があえて選択したのは、語気強めの敬語。

 ゴツゴツした男らしい手でグーを作り、私の頭にグリグリねじりこんでくる。


 むち君ってスパルタコーチだ。

 暴力コーチだ。