ややぽちゃ姫と3人の王子様




「むち君も雨ちゃんも悪くない。私がダイエットしたいなんて言い出さなければ……」


「じゃあ望愛、走りに行くのはやめよう。朝食を作る僕のこと、ずっと見ててよ」


 どんより曇を跳ねのけるようなキラキラ笑顔の雨ちゃんが、私の両肩をガシリ。


「変質者の言うことは無視しろ。走りに行くぞ」

 
 今度はむち君に腕をつかまれ、二人につかまってしまった私。



 まさかの不意打ち。

 左右から強めの圧で引っ張られたせいだろう。

 私の体は横に傾き。

 立っていられなくて、よろめいて。


 ドンっ!


 いつの間にか私の体は、すっぽりとむち君の腕の中におさまってしまったのです。
 


 この状態ってもしや……

 抱きしめられてるのと一緒だよね?