まだ、青く。

「取材最後まで出来なかった。でも、夏目さんのせいじゃないから。ご主人の体調が優れなくて...それで今日はもうってなって。
何を悩んでいるのか俺達にはもちろん、奥さんさえ分からないから、もしかしたらこれ以上取材は出来ないかもしれない」

「そんな...」


皆やる気満々でここまで来たのに、

この企画がダメになったらどうなるのだろう。

いや、ダメになんてしない。

私がなんとか...

なんとか、しなきゃ...。


「......あ」


そうか。

私には、それがあった。

これは過去のリベンジでもある。

やってみるしかない。


「どうした?」

「やってみます」

「やってみるって、まさか...」


私はこくりと頷き、リュックから取材ノートとペンを出した。

1番後ろのページにご主人の名前を書く。


"虹森純太郎"


その名前をなぞりながら、念を込める。


どうか、私に教えて下さい。

虹森さんの気持ちを知りたいんです。

悩みを聞かせて下さい。

必ず、救います。


徐々に感情が輪郭を帯びてくる。

私に訴えてくる。

炎の中で溶けるガラスを通して伝わる。

虹森さんは......