まだ、青く。

私がどれだけすごいことなのか分からずボケッとしていると、斜め左に座っていた志島くんが教えてくれた。


「県内限定のフリーペーパーの1つに"ゆとりっぷ"っていうのがあって、半年に1回くらい高校生が記事を書く企画があるんだ。
大抵は部活紹介なんだが、なんでまた...」

「そーれーは......凪くん、君よ!」


千先輩が志島くんに人差し指をビシッと向けた。

名誉なことなのに犯人扱いに見えてしまう私は、あのアニメの見すぎなのかと疑う。


「凪くんが撮った写真、学校のインスタに載せたらフォロワー増えたって浅利先生言ってたよ!それでぜひメイン記事と表紙の写真も撮ってほしいって」

「すげーじゃん、凪~」

「さっすが、凪先輩っ!」

「ほんとすごいです、凪くん」


こういう時の潤ちゃんは本当に嬉しそう。

自分のことのように喜んでる。

そして、私は強く感じる。

甘くて熱いオーラを。


「凪くんのお陰で手に入った仕事だしさぁ、引き受けてくれない?」

「それなら...はい」


乗り気でないように見えるのは私の気のせい、なのだろうか。

何せ志島くんの気持ちだけは読めないから感じるものだけを頼って、気持ちを推し測るしかなかった。