――ドンッ!
「わっ!」
曲がり角で誰かとぶつかってしまった。
なんでまたこんなことに...。
胸に押し寄せてくる波に溺れそうになってたら、前が見えなかった。
「あ、あの、すみませんっ。私の不注意でした!」
正座をして謝ると、くすっという音が聞こえた。
運動部が校内を走る時に苦しくならないようにと全開になった窓から潮風が吹き込む。
その風は私の肩まで伸びた髪を揺らし、
目の前の彼の艶やかな黒髪をさらった。
見なくても
感じる。
この笑い声は...
「志島くん...」
私が名前を口にすると、志島くんはこくりと頷いた。
そして私に5センチほど近寄り、口を動かした。
「今日そんな暑い?」
「えっ?」
「顔、真っ赤だ」
そう言われてますます頬が火照り、なんとか隠さなきゃとハンカチを当てた。
「やっぱ夏目さんって面白い」
「そ、そんなことないです。わ、私はこれっぽっちも面白くなんて...」
志島くんが首を真横に振った。
額に視線を感じ、恐る恐る顔を上げると...
交わった。
まるでラピスラズリのように美しく魅惑的な瞳に吸い込まれそうになる。
そして、胸にさらに激しく大きな波が起こる。
「わっ!」
曲がり角で誰かとぶつかってしまった。
なんでまたこんなことに...。
胸に押し寄せてくる波に溺れそうになってたら、前が見えなかった。
「あ、あの、すみませんっ。私の不注意でした!」
正座をして謝ると、くすっという音が聞こえた。
運動部が校内を走る時に苦しくならないようにと全開になった窓から潮風が吹き込む。
その風は私の肩まで伸びた髪を揺らし、
目の前の彼の艶やかな黒髪をさらった。
見なくても
感じる。
この笑い声は...
「志島くん...」
私が名前を口にすると、志島くんはこくりと頷いた。
そして私に5センチほど近寄り、口を動かした。
「今日そんな暑い?」
「えっ?」
「顔、真っ赤だ」
そう言われてますます頬が火照り、なんとか隠さなきゃとハンカチを当てた。
「やっぱ夏目さんって面白い」
「そ、そんなことないです。わ、私はこれっぽっちも面白くなんて...」
志島くんが首を真横に振った。
額に視線を感じ、恐る恐る顔を上げると...
交わった。
まるでラピスラズリのように美しく魅惑的な瞳に吸い込まれそうになる。
そして、胸にさらに激しく大きな波が起こる。



