私は人生で初めて満員電車に乗った。
地元の移動で年に数回ほど電車に乗ることもあるけど、さすがにこんなに人は多くない。
休日ということもあり、電車内は混み合っていて私は乗降口付近の手すりに掴まっていた。
人の多さに酔ってしまうのではないかと不安になりながらも、私はそれ以上に大きくこの胸を占めるドキドキを感じていた。
凪くんは私と付かず離れずの距離にいて、ずっと窓の外を眺めていた。
40分ほど経つと都心のビル群から団地や一戸建てのお家、スーパーが目立つようになり、封筒の住所の最寄り駅に到着した。
そこからはスマホの地図を頼りに歩いて移動。
駅からいくつか信号を越えて横断歩道を渡り、公園の脇道を通ってようやく目的地に辿り着いた。
「ここみたいだ」
「はい...」
メゾン光雲201号室へ階段を1段ずつ踏みしめて上る。
上りきった先に産みの母の住みかがある...。
そう思うと、まるで無重力空間でふわふわと浮いているかのような気分になった。
やっとこさで重い足を引きずり上げ、階段を上りきってドアの前に立った。
表札には"流川"の二文字がある。
間違いない。
ここに昊さんはいる...。
手から汗が吹き出るのはいつものことだけど、今日は小刻みに震える。
大丈夫。
大丈夫大丈夫...。
大丈夫だから。
何度心の中で唱えても一向に震えは止まらない。
雪国に来た旅行客みたい...。
この震えをなんとかしないと...。
地元の移動で年に数回ほど電車に乗ることもあるけど、さすがにこんなに人は多くない。
休日ということもあり、電車内は混み合っていて私は乗降口付近の手すりに掴まっていた。
人の多さに酔ってしまうのではないかと不安になりながらも、私はそれ以上に大きくこの胸を占めるドキドキを感じていた。
凪くんは私と付かず離れずの距離にいて、ずっと窓の外を眺めていた。
40分ほど経つと都心のビル群から団地や一戸建てのお家、スーパーが目立つようになり、封筒の住所の最寄り駅に到着した。
そこからはスマホの地図を頼りに歩いて移動。
駅からいくつか信号を越えて横断歩道を渡り、公園の脇道を通ってようやく目的地に辿り着いた。
「ここみたいだ」
「はい...」
メゾン光雲201号室へ階段を1段ずつ踏みしめて上る。
上りきった先に産みの母の住みかがある...。
そう思うと、まるで無重力空間でふわふわと浮いているかのような気分になった。
やっとこさで重い足を引きずり上げ、階段を上りきってドアの前に立った。
表札には"流川"の二文字がある。
間違いない。
ここに昊さんはいる...。
手から汗が吹き出るのはいつものことだけど、今日は小刻みに震える。
大丈夫。
大丈夫大丈夫...。
大丈夫だから。
何度心の中で唱えても一向に震えは止まらない。
雪国に来た旅行客みたい...。
この震えをなんとかしないと...。



