まだ、青く。

私はその名前を見て胸がざわめいた。

一気に激しい波が打ち寄せ、

台風の時のように暴風が吹き荒れ、

私の意識も心もさらっていった。

私は駆け足で階段を上り、いつものように屋根裏部屋に籠った。


「鈴どうしたんだよー」


渉の声がしたが、今は構っている暇はない。

私は辞書とスマホの両方で文字を探した。

流れる川で、"るかわ"と読むらしい。

そして、上が日で下が天のあの字は...

"そら"


「るかわそら...」


私はノートに文字を大きく書き、名前を唱えながらそこにある3文字をなぞった。

すると、勢い良くイメージが湧いてきた。

情報量が多くて私の脳では処理しきれないほどに溢れていた。

しかし、そのどれもに淡いピンク色のオーラが見えて、その中心には女の子がいる。

まだ生後何ヵ月かの赤ちゃんのよう。

大事に両腕で抱えている。

そして、そこから公園で遊ぶ女の子に変わり...

空色のランドセルを背負った女の子の後ろ姿になって...

最後は......


いかにも魔女のような衣装を身につけている


私の姿だった。



私の思考は停止したけど、手は勝手に動いた。

私はビリビリと封を切り、中身を取り出した。

そこに入っていたのは、青空に泳ぐ雲のような真っ白の便箋だった。