まだ、青く。

去年の冬母に買ってもらった空色のコートを着る季節になった。

寒空の下、寒々とした色のコートを着ていると気分が滅入ると母は言っていたけれど、私はむしろその逆でこの色の服に袖を通す時が1番胸が弾む。

少しだけ気分が良くなり、私は青空ポストに行ってみた。

定期的に覗いてはいるけれど、文化祭でだいたいのお悩みは聞いたから手紙は途絶えていた。

そのせいでまた肩を落としたけど、私は自分の家のポストを覗くことにした。

最近では自分の家のポストを確認するという習慣が新たな楽しみになった。

今日は誰宛に届いているのだろう、なんてワクワクしながら覗いても大抵は塾の勧誘やスーパーのチラシ。

チラシは見ているとお値打ち品が分かって母の助けになるから、穴が開きそうなほど必死に見ている。


「今日はどうかな?」


パカッと開けると、そこにはチラシでも広告でもない、空色の封筒が入っていた。

男の子は青っていうイメージだから、渉へのラブレターかなと思ってニヤニヤしながら取り出した。

裏面を確認すると、差出人の住所と名前が書かれていた。


"東京都青梅市○○町4丁目12-7 メゾン光雲 201"

"流川昊"