まだ、青く。

「久しぶり、鈴ちゃん」


鑑先輩だった。


「お久しぶりです...」


ぎこちない挨拶になってしまう。

というのも、鑑先輩には千先輩を傷付けたという疑惑が浮上しており、あまり信用出来ない人だから。

今日1番の手汗が吹き出て私はハンカチで拭ってから口を開いた。


「あ、あの、想い人の名前をこちらに...」


私はノートを鑑先輩の前に差し出した。

渉の時は例外で私が想い人を当てることになったけど、普通は想い人の名前を書いてもらうか私が書くようになっている。

つまり、書いてもらわないと占いが始められないのだけれど、鑑先輩は一向に書き出そうとしなかった。

それどころか、じっと私の方を見つめている。


「あの...私の顔に何かついてますか?」


勇気を出して聞いてみたものの、鑑先輩はクスッと笑った。


「ほんと、自分のことには鈍感なんだね」

「えっ?」


鑑先輩が手を伸ばし、私の汗ばんだ手に重ねた。

脳が引っ込めろって指令を出したけど、

体が言うことを聞かなかった。


「僕が好きなのは......鈴ちゃん。君だよ」

「えっ?...いや、ちょっと。な、何言ってるんですか?」