まだ、青く。

「一目惚れだったんだ。潤先輩めっちゃ可愛いじゃん。おれ、絶対来年ここに入るから。良かったな、鈴」

「ちょっと待って。あぁ、もぉ、頭が回らない...」

「ま、そういうことだから。今度潤先輩のこと家に遊びに連れてきてよ。話したい」

「まあ、それくらないなら出来るかもしれないけど...」


私がそう言うと、渉は立ち上がった。

3分というタイムリミットがあるから確かにそろそろ帰って頂きたいのだけれど、私の心を荒らすだけ荒らして片付けもしないで帰っていくというのは、いかがなものかと思う。


「鈴さ」

「何?」


渉が私に視線を思いっきりぶつけてくる。

反らしたくなったけど、渉の本気が伝わってきたから反らすことなんて出来なかった。


「凪先輩のこと捕まえといて」

「......え?」

「いや、そうしなくてもそうなるかもなだけど。ま、ひとまず頑張れ。んじゃーな」

「ちょ、ちょっと渉!」


渉は呆気なくテントから出ていってしまった。

自己中というか、マイペースというか、

とにかく困った弟だ。

何言ってるか意味不明だし...。

と言っていても次の人が来てしまうので、私は目を閉じ、耳を塞いで感じることを止めた。

全てを1度シャットダウンすることで、再起動して時に集中しやすくしているんだ。

10秒数えて瞼をゆっくりと開けた。

よし、これで次に行ける。


「次の方、どうぞ」

「はい」


その声に導かれて入ってきたのは...