まだ、青く。

フェリーから降りた後はゆっくりと島の回りを散策したり、

"トンボロ"という現象が起こって道が出来て向こう岸の島に渡ったりもした。

この現象は日本各地で見られ、満潮時と干潮時の水面の高さの違いで道が出来るか否かが決まるという。

小豆島の"エンジェルロード"も有名どころの1つらしい。

そういった雑学は大抵涼介くんが披露してくれて皆興味津々に聴いていた。

という感じで観光しながら写真撮影を行い、あっという間に時間は流れた。

気がつけば、海は夕日に飲み込まれたように茜色を呈していた。

キラキラと星屑のように煌めく水面は穏やかな風に揺らめいている。


「いやぁ、今日も絶好のカメラ日和だったねぇ」

「あ、千先輩...」


皆が夕日と海の絶妙なアングルを探している時、千先輩が私の隣に並んだ。


「どう?良い写真いっぱい撮れた?」

「良いかどうかは別として、沢山撮れました」


私はそう言って千先輩にカメラを預けた。

千先輩は私の撮った写真をじっくりと見てくれた。


「うん、良く撮れてる。ほんと、上手くなったねぇ」

「いえ、それほどでも...」

「そんな謙遜しなくても。もっと自信持って」

「はい...頑張ります」

「そうそう。そのイキよ!」


千先輩にドンっと背中を叩かれ、励まされたお陰で勇気とやる気が少しだけ漲ったのだった。