まだ、青く。

買い出しをするスーパーまでは歩いて15分らしい。

でも、こんな灼熱の太陽を一身に浴びているとまるでオアシスを求めて永遠と続く砂漠を歩いているみたいに思えてくる。

しかも私はずっと話しっぱなしだし、

喉はカラカラで、それこそ砂漠化していた。

砂漠でも生きられるサボテンを初めて尊敬しようと思えた。


「なんかさ、羨ましいって思ってたけど意外と大変なんだな。他人の心は読めるのに自分の心は見えないっていうのも」

「うん...」


どうやら理解はしてくれたよう。

そこの理解が足りないと話をしていても埒が明かないから、理解力があるというのは大いに助かる。


「でもさ、悩んでる時点で心が無いわけではないわけじゃん。悩むっていうのも誰かの気持ちを受けてとか、自分の気持ちのせいで起こる現象ってか...うーん、うまく言えんが、そういうことなんだよな。だから、その悩みが何に起因しているのかはっきり分かればスッキリすると思うんだよ」


うんうんと深く頷く。

なんとなくだけど、兆くんが言っていることが分かる。

ニュアンスで伝わってくる。


「で、話を聞く限りだな、今鈴のすけを悩ませているのは......」

「うん」


数十メートル先に看板が見える。

"地元密着型 凪の家"

そう書かれている。

風がびゅーっと吹き、髪の毛で視界が遮られる。

指で払って耳にかけ、兆くんの顔を見ると...

口が動いた。