まだ、青く。

バスで1時間ほどで目的地の合宿場に到着した。

到着するや否や海へ向かって兆くんが駆け出し、それを止めるために涼介くんが後を追った。


「いやぁ、きれいな海じゃのお。まぁ、弓ヶ浜には敵わんが」


ドライバーの細貝さんが、太陽の光を受けて宝石が散りばめられたような海を見て眩しそうに目を細める。

私はあまりの美しさに息を飲み、酸素を肺に供給するのをしばらく忘れていた。

それはかけっこをしている2人を除いて皆そうだった。


「じゃあ、ワシはまた2日後にやって来るから、せいぜいアオハルを楽しむんじゃぞ」

「了解で~す」

「細貝さん、ありがとうございました」

「おう。汀ちゃんにも無事着いたって言っとくわ」


そう言って細貝さんが去っていき、遂に私達だけになった。

家族連れが3、4組居るものの、高校生は私達だけみたい。

まず最初は何をするのだろう。

と言ってもあの2人が帰ってこないことには話が進められないのだけれど。


「ったく、何イチャイチャしてんだか。お~い!杉浦!トミー!早く帰って来~い!」


千先輩の怒号が届いたのか、2人は走り辛い砂浜を全速力で走って戻ってきた。

これでようやく全員集合。

いよいよ始まる。