まだ、青く。

渉は凪くんに視線を投げ掛けた。

凪くんも渉を見つめる。

視線が強く深くクロスして、まるでそこだけ時空が歪んだかのように思えた。

呼吸をするのも忘れるくらいの緊張が張りつめ、一瞬が永遠に感じた。


「やはり、凪先輩でしたか」

「やはり、とは?」


口をつぐんだままの凪くんの代わりに千先輩が続ける。


「なんとなく、鈴に似ている気がして。類は友を呼ぶっていうじゃないですか。その理論で。それに...写真。えっと...この写真です」


渉が指差したのは、この前ガラス工房に行った時に撮られた写真だった。

ガラスで作られた作品を見て、私は頬を赤らめ、口元を緩ませていた。


「この日の写真は全て凪先輩が撮影したとそちらの説明に書かれていました。こんなに生き生きとした鈴をカメラに収めることが出来るのは、鈴のことを鈴以上に考えて思ってくれる人でないと無理なはずなんです。皆さんもご存じのように、鈴は自分に鈍感ですから」


そう言うと、姉の気持ちなんか堂々と無視して渉は凪くんの元に向かった。

まだ渉の身長は凪くんの肩くらいしかなく、見上げるしかない。

それでも怖じ気付くことなく、口を開いた。


「鈴のこと、ここに連れて来て下さりありがとうございます。これからも鈴の力になって下さい。お願いします」


渉は深々と頭を下げた。

それに対して凪くんは...

凪くんは...。