君じゃなきゃ。



翌朝、あたしは食欲をそそる良い匂いで目が覚めた。


「あれ……」


記憶はないけれど、ベッドから体を起して辺りを見渡せば大体わかる。


健人の部屋だ。

ということは……

「……あたしやっぱり酔っちゃったんだ」


でも、ベッドにいる自分は健人のTシャツとスウェットをきちんと身にまとっている。

それにぐっすり眠れている。


「健人……ちゃんと介抱してくれたんだ……」


こんなことを思うのは今さらかもしれないが、本当に健人があたしのことを大事にしてくれているんだと思えた。