「さくら遅い~!時間通りに来るんじゃなかったの?」 店の前まで来ると健人が待っていた。 「健人!ごめんね。帰るときにバタバタしちゃって!メグミは?」 「先に中に入ってるよ。それより俺、怒ってるんだけど」 「え~!ごめんって言ってるじゃん!」 「ごめん、だけじゃダメだね」 「……」 嫌な予感。 「もう、そんなこと言って。あたし先に入るよ?」 店のドアを開けようと手をかけたとき、その手を強く引っ張られた。