この状況を理解しないまま、ここへ連れて来られたのだろう。


《では、クイズです。あなたはこの男とバイトをしましたか?》


バイト……?


一瞬、バイト先の人かと思った。


でも普通のバイトでこんな風に拘束されて来るハズがない。


きっと、個人情報のファイルと繋がっているのだろう。


「しました」


浩二はすぐに答えた。


「浩二!? なんだよ、なんでお前もここにいるんだ? ここはどこなんだよ!?」


どうやらよほど混乱していたようで、浩二がいることに初めて気が付いたみたいだ。


「俺だってわからないですよ。でも、クイズに答えなきゃあんたは焼け死ぬ」


バイトの関係者と言えど、浩二はなんの配慮もなくそう言った。


「焼け死ぬって……本気かよ」