奏の後ろ姿を見ていると何だか抱きしめたくなる。



なぜだろう。

悲鳴をあげているような気がした。




奏のそばにいる事しか出来ないけど…少しでもその悲鳴が無くなればいいなと思った。




奏と親の間で何があったのか…

その中で、奏が苦しんできて、悲鳴をあげて、反抗してきたんだろう。



聞こうとは思わない。

けど、いつか話してくれると願っている。




奏が少しでも、私を求めてくれているなら傍にいたいと思う。



一緒にいてよかったと思ってくれるなら…

少しでも、奏の心が穏やかになるなら…




そう思い、私は次の日友達に、奏と付き合い始めた事を伝え友達の元から離れる事にした。



反応は、

「そうだと思ってた」という感じだった。




私は、これから思う存分奏と一緒にいよう。