「そうだ、それでね。駅で5組の結城和真くんって人に助けてもらったの。気持ち悪いのが治るまで一緒にいてくれてさ。遅刻させちゃった」

「結城・・・和真?」

三人はその名前に聞き覚えがあるのか、しばし沈黙する。
そして三人揃って

『冷血和真!!』

は?何それ、変なあだ名

そして三人揃って手を顔の前でブンブン振って

『ありえない』 って。

私がその三人の揃いっぷりに呆気に取られていると、由真が

「芽衣、それって本当の話?あの結城和真だよ?」

「本当だよ。だって結城和真って自己紹介されたし」

「それって、結城和真を語った別の人間じゃない?だって、すごく冷たい人だってウワサだよ。助けてくれるなんてありえない」