「お昼にね、待ち合わせしていたんだけど和真は来なくて。そしたら待ち合わせに向かっている途中で子供を庇って和真がバイクに追突されたって、和真のお兄さんから電話が来て」

「それで?結城はどうなんだ?大丈夫なんだろ?」

「緊急手術して。今日は最悪のことしか言われなくて」

「医者はなんて?」

「もしかしたら麻痺が残って一生車いすかも・・・・って」

私は堪えきれずに泣いてしまった。

「マジでか?本当に?」

湊だって突然そんなこと聞いたら嘘かと思うよね。

私だって、まだ信じられない。

「みなとぉ。私、怖いよ。どうしたらいいの、湊」

湊は凄い力で私を抱きしめて。

「芽衣、大丈夫だ。結城はそんなに弱い人間じゃない。絶対に大丈夫だから」

私は湊の胸を借りて泣いた。今夜だけ。今夜だけ湊を頼らせて。