……新の鬼…。
新に手を引かれてやってきたのは、私の大の苦手なお化け屋敷だった。
「新、チョコのパフェいらないからさっ、む、向こう行かないっ?」
無理無理、絶対入れないし、
まずそもそも入口に髪の長い女の人が立ってる時点で無理………っ!
「うーーーん、でも俺入りたい」
楽しそう、と目を輝かせる新。
「〜〜っ、新、私やっぱり無理だ、待ってるよ、ベンチ座って待ってるっ」
「ダメだよ、雫1人にさせたら野郎どもがくる」
…野郎ども……?
誰なんだろう………?
「ねぇ、雫」
そう言って新は私の顔を覗く
う、…その顔ダメ……うんって言っちゃうから………っ
「行こう?雫」
「ううう………」
