一条君は秘密と言いながら自分の指を私の唇にそっと当てる。


「お弁当のオカズよりも美味しいもの奪っちゃった。ごちそうさま、シンデレラちゃん♪ 5時間目の授業そろそろ始まるし、俺は先に教室に戻ってるね。悠ちゃんも早く食べないと遅れちゃうよ」


一条君はスキップしながら屋上から教室へ向かった。


一人取り残された私はその場に座り込む。


「さっきの感覚って……」


一条君にキスされた!?


それに最後に言ってたことって……。


私に夢中? 略奪愛って?


一体どういうこと!?


誰かこの状況を説明して~!