「ねぇ、茶髪の俺どう? 似合ってる?」

「わ、悪くはないんじゃないかな……」


「そう? それなら良かった。実は少し不安だったんだよねぇ〜。でも悠ちゃんがカッコいいって言ってくれるなら自信ついた」

「……」


カッコいいとは一言もいってないんだけど。


「そうだ。俺さ、今日この学校に来たばかりだから案内してよ」

「え?」


「学校案内だよ。こうして再会出来たのも何かの縁だし。ねっ?」

「私、前に彼氏がいるって言ったよね」


「だから? 案内するだけなのに許可がいるの?」

「……」


そういうわけでは……。

ただ他の男の子と学校で一緒だと怒られるだけ。


「休み時間に案内してよ。それとも駄目なの?」

「だから、あのね……」


「星屑、せっかくだから案内してやれ。一条とはこれから隣の席なんだから」


「先生、私にも用事が……。って、え、はい!?」

「やった。悠ちゃんの隣だ。これからよろしくね、シンデレラちゃん♪」


早速あだ名で呼んできた。

しかもまだ微妙に近い……。


胸騒ぎの原因は恐らく一条君だったんだ。