早々に大葉と玉ねぎを切り終えた唯人君は、危なっかしく包丁を動かす唯子のサポートに回った。「指は丸めて……!」とか、「そっちから触っちゃだめ……!」とか、聞いているだけでハラハラする声が何度も上がった。
健人はというと、ループ映像のようにひたすら生地をこねていて、それが済んだと思えば、ボウルの中の生地をじっくり眺めていた。
ようやく動き出せば、またループ映像のように、くるくると生地を丸く伸ばしていた。その頃には、キャベツを切っていた唯子も、餡を作っていたわたしも手が空いて、生地を伸ばすのを手伝った。
「真ん中に、さじ一杯分の餡を置いて、皮の端に水をつけて……」
ひだを付けながら――と唯子に説明しながら唯人君が作ったのは、とても綺麗な出来だった。思わず、「唯人君上手だね!」と大きな声を出してしまったほど。
「こう見えて不器用ではないんだ」と、唯人君はどこか誇らしげに笑った。
健人はというと、ループ映像のようにひたすら生地をこねていて、それが済んだと思えば、ボウルの中の生地をじっくり眺めていた。
ようやく動き出せば、またループ映像のように、くるくると生地を丸く伸ばしていた。その頃には、キャベツを切っていた唯子も、餡を作っていたわたしも手が空いて、生地を伸ばすのを手伝った。
「真ん中に、さじ一杯分の餡を置いて、皮の端に水をつけて……」
ひだを付けながら――と唯子に説明しながら唯人君が作ったのは、とても綺麗な出来だった。思わず、「唯人君上手だね!」と大きな声を出してしまったほど。
「こう見えて不器用ではないんだ」と、唯人君はどこか誇らしげに笑った。



