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たまには弓木くんに目にもの見せてやるんだから、と息巻いてみたはいいものの、弓木家の冷蔵庫を開けてがっくりうなだれた。



「何もない……」



食材が、何もない。

強いていうなら調味料だけが使用感なく並んでいる。

あまりに生活感のない冷蔵庫の中身に愕然とすると。




「あー……、うちあんま料理しねえからな」

「そうなの?」

「仕事で忙しくて、親も帰ってこないし」

「じゃあ、いつもの夕ごはんとかは……」

「カップ麺とか? テキトーなもの食ってる」



わお、不健康。



「米はある」



と、米びつの場所を紹介されて。

それから弓木くんはがさごそとキッチンの戸棚を漁る。