君にさよならを告げたとき、愛してると思った。



何度もやり直し、なんとか録画を終えて、何日もかけて動画編集を終えた。


郁也みたいに凝った編集はできない。ただ、歌っている動画に歌詞のテロップを入れただけ。


音量の調整の仕方もわからないから、確認のために再生したそれは、素人丸出しの、郁也からは絶対に投稿の許可がおりないような動画だった。


それを、この家を出ていく日に設定して投稿予約をした。


『いつかふたりで作った曲を投稿しよう』


ふたりで約束した夢を、ひとりで叶えることになるなんて。