雪が溶けたら、







「好きだから勝ちたいし、勝つためなら練習する。何だってやる」


「⋯」


「他の奴らだって、別に適当にやってるわけじゃない。まぁ、確かにもっと本気でやれよ!って思う事もあるけど」


「⋯」


「だけど一緒にプレーしてればわかる。皆一生懸命やってるよ。こんな雪国で、今日だって一時間は皆練習したんだぜ?」


「そう、なんだ」


「おう。それに俺は練習も好きだから。一人だろうが雪だろうが何だろうが頑張れる。勝ちたいから。上手くなってもっともっと楽しみたいから。⋯まぁ、力不足でへこたれる時もあるけどね」


「⋯うん」


「でも、辛かったり悔しかったりする時もあるけど、その度に頑張ってやろうって思える」


「うん」


「良いところに球が決まったり、内角ギリギリ攻めたり、駆け引きしたり。粘って粘ってヒット打った時とか皆でもぎ取った1点とか、打った球がスタンド入った時の興奮とか最後の逆転劇とか。楽しいことばかりじゃないけど、やっぱすげー楽しいから⋯⋯、」






「好きだから、頑張れる」






観戦した時、工藤が誰よりも凄かったのを覚えてる。

私には何が凄いのかよく分からなかったけど、周りがワアッと騒がしくなっていた。

その凄さが例え無名の公立校にしては、の凄さだとしても。





傲ることも、立ち止まることもなく、工藤は努力を惜しまない。