30分ほど歩いてやっと、うっとおしい一本道をぬけた。 僕は思わず、伸びをした。 すると突然、大きな風が吹いて、ローザンの、薄い赤茶色の髪の毛が、さらさら揺れた。 ローザンの毛は、細くて綺麗なんだ。 僕の髪の毛は、薄い緑で、全然細くないけど。 …ローザンの揺れる髪をじっと見ていると、ローザンが叫んだ。 「リヒト!あれはっ…!!」