Re:START! ~君のバンドに、入ります~

 大きな模造紙の上に寝そべりながら、字を書いていた私は、沙菜ちんにそう言われて近くに落ちていた青いペンを拾って起き上がる。


「はい、これ!」

「ありがとう! 結構進んできたねー」


 沙菜ちんにペンを渡すと、彼女は模造紙全体を眺めて言った。

 文化祭が近づいてきた。

 最近では、一日六時間ある授業の二時間くらいを、文化祭の準備にあてている。

 二年生は、京都の町を回った自主研修について、言った場所の説明やおいしかったもの、研修を通して感じたことなどを班ごとにまとめて、教室に展示することになっている。

 私も同じ班の沙菜ちんと、清水寺についてを模造紙一枚にまとめていた。


「うんうん、順調に終わりそうだよ」


 そう言いながら、バンドの方はあまり順調ではないことを思い出す私。

 ステージでのライブでは、録音した声を流すことになったので絶望的な気分ではないし、頑張ろうとは思っている。

 だけど、やっぱりどうしても律くんや響斗くんの前だと、思うようにうまく歌えない。

 文化祭までは、あと二週間。