Re:START! ~君のバンドに、入ります~

 クラスの出し物の準備は、授業を潰してやっているから、それで放課後残っているわけじゃない。

 あ、でもバンド練習も一応文化祭の準備か。

 嘘ではない……かな。


「ふーん、そうなの。実はね、なんだか最近、詩乃が充実してるみたいでいいなーって思ったの」

「えっ?」


 意外なお母さんの言葉だった。


「最近、前よりもよく笑うし、話し方も明るいし。楽しいことでもあるのかなって」


 お母さんが嬉しそうに言う。

 ――そうなんだ。

 私、そんなふうに見えるんだ。

 確かに一生懸命バンドの練習に取り組んでいる今は、充実した気持ちになることが多かった。

 それに、放課後の第二音楽室での時間が楽しみ過ぎて、授業中はいつもそわそわしてしまっている。

 バンドをやる前は、毎日何を楽しみに私は過ごしていたんだろうと思えるくらいだ。


「うん、最近学校が楽しいんだ!」


 私は元気よく言う。

 すると、お母さんが優しく微笑んだ。


「そうなの? よかった! なんだか、昔よくみんなの前で歌を歌っていた頃の詩乃に、戻ったみたいね」

「え……あ、そうかな?」