Re:START! ~君のバンドに、入ります~

 すると律くんは、一瞬驚いたような顔をしたあと、申し訳なさそうな顔をした。


「そっか……。そうだよな。ごめんな、ライブをするのに絶好の機会だって思って、ちょっと先走り過ぎちまったわ。お前にも事情があるんだもんな」


 とても残念そうに、彼らしくない優しい口調で言った。

 心がキュッと締め付けられる。

 どうして私は、頑張っている律くんの邪魔になってしまうんだろうって。

 だけどやっぱり、大勢の人たちの前で歌う勇気は出ない。


「え、ライブ? やるんだと思って、もう申し込んじゃったけど」


 きょとんとした顔で、私と律くんに向かって響斗くんが言った。

 一瞬彼が何を言っているのか分からなくって、目をぱちぱちさせてしまう。


「え……ええええええ!」


 我に返った私は、驚きのあまり叫んでしまった。


「おい響斗……。まだできないってうちのボーカルは言ってるけど。どうすんだよ」


 律くんも、呆れたように言った。

 しかし響斗くんは、まったく動揺した様子もなく、のほほんとした調子でこう言った。


「まあ、なんとかなるんじゃない? 大丈夫大丈夫」