Re:START! ~君のバンドに、入ります~

「そうなの? 録音出来たらよかったんだけどな―。聞いたらきっと、自画自賛しちゃうレベルだよ!」


 私が自画自賛?

 そう言われても、やっぱり信じられない。

 私は勉強だって運動だって頑張って並みレベルだし、見た目だって地味だし……。

 自分を褒められるような出来事なんて、今までなかったと思う。

 ――でも。

 ずっと歓声を上げているみんなの反応から考えると。

 ちょっとは自分のことを「すごい!」と思ってもいいのかな?


「お前最高だわ!」


 律くんがくしゃっと笑って、私に向かって言った。

 しかも、私の髪をわしゃわしゃと乱暴に撫でまわしながら。


「わ、ちょ、ちょっと!」


 髪をぐしゃぐしゃにされて、私は戸惑った声をあげる。

 しかし律くんは、そんな私を気にする様子なんて全然なくて。

 私の目の前で、眩しい笑顔を浮かべたままこう言った。


「やっぱり、詩乃を選んでよかった!」


 ――その一言を聞いた瞬間だった。

 ドキドキ。

 え……?

 心臓が大きく飛び跳ねるように動いた気がした。