Re:START! ~君のバンドに、入ります~

 律くんと響斗くんが、ギターとベースの音を確認する。

 この前一回演奏したばかりだからか、すぐに調整は終わった。


「よっしゃ! 準備OK!」


 律くんがそう言うと、私たちは自然と円陣を組んだ。


「行くぜ! お前ら!」

『おー!』


 律くんの掛け声に合わせて、私と響斗くんが声をあげる。

 お腹の底から出した、力強い声。

 さあ、行くぞ!

 ステージへと進んでいく律くん、響斗くんに続く私。


「なになに? なんか出てきた」

「次はライブだよね、確か」

「停電なのにやるんだね」


 体育館内で体育座りをしている全校生徒たちの方から、そんな声が聞こえてきた。

 電灯がすべて消えているためかやっぱり少し薄暗いけれど、周囲が見えないほどじゃなかった。

 ――やばい。

 人、多いな。

 ステージの上から、体育館中の光景を見渡した私は、思った以上の人の多さに、戸惑ってしまった。

 体育館のステージに上がる機会なんてそんなになかったし、あったとしてもクラスみんなで発表する合唱コンクールや、脇役で出た学芸会くらいしかない。