Re:START! ~君のバンドに、入ります~

 ――初めてふたりの役に立てた気がした。

 本当にバンドメンバーの一員になれた気がした。


「うんっ!」


 嬉しくなって、私は笑顔になって頷く。

 ――すると。


「だけどさ、詩乃ちゃんはどうするの? 録音した歌だって当然流せないんだよ」

「……歌うよ。みんなの前で」


 すでに決意している私は、静かに言う。


「マジか! お前、マイクだって使えないんだぜ!?」

「……あ、そっか」


 律くんに言われるまで、そのことはすっかり忘れていた。

 だけど、私にとってはたいした問題じゃなかった。


「思いっきり歌えば、マイクがなくたって大丈夫!」


 そうなんだ。

 いつもお風呂で大声で歌っている。

 ヒトカラの時だって、マイクが調子が悪かったときに使わずに歌ったことがあったけど、問題なく気分よく歌えた。

 そういえば最近、練習の時にマイクを使わずに歌うこともあったけど、ふたりにはちゃんと聞こえていた。


「そうだね。普段の詩乃ちゃんの歌なら……。アカペラでも、みんなに届くよね」

「お前、おもしれーじゃねーか。やろうぜ!」

「……うん!」