Re:START! ~君のバンドに、入ります~

「どういうこと?」


 ひとり状況を飲み込めていない私は、首を傾げる。


「俺のエレキベースも律のエレキギターも打ち込みのドラムも。……詩乃ちゃんの録音した歌声も。電気がないと、音が流せないんだよ」

「…………! あ……!」


 響斗くんに説明されてやっと状況を把握する私。

 ――そうだ。

 響斗くんも律くんも、いつも楽器をケーブルで機材につなげて音を出していた。

 ドラムの音だって、パソコンに繋げたスピーカーから出していた。

 私の録音済みの歌声だって、スピーカーから流す予定だ。

 響斗くんの言う通り、電気がないと何もできないことになる。


「ライブできないってことかよ!?」


 必死そうな顔でそう言う律くんに、響斗くんは何も答えない。

 私だって、何も言えなかった。

 そんな私たちの元に、溝口先生がやってきた。


「あなた達、確かバンド演奏だったわよね」

「……はい」


 先生の問いに、律くんが力なく答える。

 その様子に、胸がキュッと締め付けられた。


「見ての通り停電になってしまったわ。演奏の発表は難しそう。残念だけど……」