けれど、彼女曰く、

「うるさかったし、心愛様と仲良くなれたし、丁度いいの!」

と力説されたので、諦めている。

……それよりも!

「じゃあ、これが恋だったとして、いつ好きになったのかしら?」

昔から一緒にいたのだ。好きになるなら、小さな頃から好きになったはずだ。

「恋は理論じゃなくて、瞬間的に落ちるものなの!」

麗蘭が叫ぶ。

「私だって……」

普段は冷静沈着でクールな麗蘭が、少し頬を染めている。

彼女には、生まれた時から婚約者がいる。最初は嫌がっていたそうだが、今はラブラブらしい。

「惚気なら聞かないわよ」

そんなの聞きたくない。絶対長くなるし。

「あ、ごめんなさい。だからまあ、恋はふとした瞬間に落ちるものなのよ」

「そうなのね」

そこで先生が入ってきた。

「じゃあ、また後でね〜!」

「後でね」

二人は自分の席に戻っていった。