僕の彼女はヤンデレです

プリクラは期待外れで、ゲーセンの外に出ると歩き始めた。

ショーケースに並んだフィギュアが飾られた店が目に入る。

「ここ見たい!」
「いーよ!」

フィギュアを見始めて数秒後、ミチルの表情が曇り始めた。

「陸……」
「ん?」
「陸はこういう女の子が好きなの……?」

え。

俺がフィギュアを見ているからヤキモチとかじゃ。

いや、流石にそれは無いだろう。

相手は2次元だ。

「うん。可愛いと思う」
「ふーん!じゃあ、買おうよ……」

ミチルの表情は不機嫌その物だが、怒っているならフィギュアを買うなんて言わないだろう。

「いや、要らないよ!」
「私が欲しいから買うね……」

そう言うと、俺が見ていたキャラクターのフィギュアを買うミチル。

それ以来、機嫌が悪い。

なんか、やらかしただろうか。そんな事を考えながらミチルを休ませる為にクレープ屋さんに誘うか迷う。

「ミチル!クレープ食べない?」
「私はいいよ……。陸食べる?」
「いや、ミチルが要らないなら食べないよ」

結局、ミチルを上手く休ませる事の出来ないままうろついていると楽しそうな店を見付けた。

それは、コスプレ衣装店。

俺がやるのは無理だが、ミチルにして欲しいとおもってしまう。