僕の彼女はヤンデレです

「昔ね……」
「うん」
「お父さんが魚釣りが趣味で、よく魚を釣ってきたの……」
「そうなんだ!」
「うん。
それで、生きている魚の命を奪うのが可哀想で大泣きしたんだ……」


魚なんて食べる物なのに、泣いてしまうミチルは優しい子なのだろう。



「うん」
「そしたら、おばあちゃんがね……。
魚は食べられる為に産まれてきたからていったの……」


昔の人の感覚なのだろうか。


「うん」
「でも、命だから残さず食べるようにしなさいって……」
「そうなんだ!」


俺の家には、食べ物を残すななんてルールは存在しなかった。


無理に食べるのはどうかと思うけど、ミチルの話を聞くと命の有難みがわかる。


同時に、育った環境の違いを感じてしまう。