僕の彼女はヤンデレです

笑顔で電話を掛けるミチル。

電話の先でミチルの父親が困ってる事が伝わり、胸が苦しめられる。

こんな俺を必要としてくれたのに、申し訳が無い。

でも、ミチルに嫌われるのだけは嫌なんだ。

ミチルは電話を切ると、こちらを見て微笑んだ。

「陸。話はついたから大丈夫だよ!!」

電話の先でミチルの父親の困った声が聞こえたから、話がついただなんて思えない。

不安しかない。

「そっかあ……」
「うん。これからは、ずっと2人で居られるね!!」

ミチルは幸せそうに微笑むが、俺の心はズッシリと沈んだままだ。

仕事という生き甲斐を失ったせいか、心が空っぽになったかのような喪失感。

いや、待てよ。

仕事を失ったとは限らない。

「あのさ……」
「陸ったら、どうしたの?」
「俺は、明日から事務の仕事を覚えれば良いのかな?」
「ああ!給料の事心配しているのかな?
大丈夫だよ!私の傍に居てくれれば、最初に言った給料は出すから!!」

ミチルに会う前の自分だったら、この提案を美味しい話だと思うだろう。

でも、違うんだ。

俺は、働く事により自分の居場所を見出し始めていた。

「働いてないのに、給料は貰えないよ……」