しかし、ミチルから帰ってきた言葉に耳を疑う。

「す、凄く……かっこいいです……」
「え！聞き間違い？」

なんて言いながら、冷静に物事を考える。

あんな可愛い女の子が俺の事をかっこいいと言ってくれている=恋に発展。

なんて、安易な考えが頭に浮かんだ。

「あはっ！陸さんこそ、もっと自分に自信を持って下さいよ！！」
「確かに！でも、本当に自信なんて持てないよ！！」
「私達、似た者同士かも知れませんね……」

たったそれだけの言葉で、舞い上がる。

「ミチルさんと似た者同士なら嬉しいかな！」
「私も、陸さんと似た者同士なら嬉しい……」

これは、行けるぞ。
行っちまえ！

そう、脳が命令する。

「あ、あのさ！」
「はい？」
「俺と、付き合ってくれませんか！？」

心の何処かで、拒絶される事に怯えていた。

「私、ですか！？」
「はい！ミチルさん、付き合って下さい！」
「私で良いのでしょうか？」
「ミチルさんが良いです……」
「な、なら。よろしくお願いします！！」

無意識にガッツポーズを取ってしまう自分が居た。

人生2度目の彼女。

ぶっちゃけ1度目の恋は理由も分からないまま、振られてしまった。

だから、今度こそ後悔の無いように尽くしたい。

ミチルと話しながらそんな事を考えた。