「いえ、ダメじゃないけど…。いくらなんでも荷物少なすぎない?スーツケースはもっと重そうだったじゃない?どこ行ったの?」
「なに言ってるの?私のスーツケースの三分の一…ううん、半分は母さんの荷物が入ってたからでしょ?」
じとっと見ると母は視線を泳がせる。そんな姿も面白くてつい吹き出す。
「別に平気だったからいいよ。気にしないで」
口元の筋肉がほぐれて、気が緩んだのか作業効率が落ちる。
そろそろ休み時かな?…別のとこに行きたいな…
チラッと窓から、海を盗み見たつもりだったが…
「…海行きたいの?別に行ってきてもいいわよ。ちゃんと帰ってくるのならね」
