よく殺人吸血鬼と呼ばれていた歴史があるのにラブラブでいられるよね……。

私なんて、周りに吸血鬼ってバレないように必死なのにな。

「月姫どうした?なんか嫌なことでもあったのか?」

「んーん、ないけど……」

嫌なことはない。

でも、寂しいとは思うんだ。

だって、自分を偽って外に出ないといけないからそのぶん、本当の友達なんていないし。

なんだかひとりみたいな気分。

「そういえば、尚はどう?担任の」

尚っていうのは、私の通ってる旭学園の三島尚先生のこと。

パパとママの友達なんだ。

「相変わらず優しいよ!いつも気にかけてくれてるし」