「いや逆でしょ……!!!ふつう逆でしょ!?告白が先でしょっ!?」
「だって可愛くて我慢とか無理だもん」
「こーいうときくらい我慢しろっ!!」
「下ネタ全開の絃織さんの告白よりはマシじゃん」
……それはもうツッコまなかった。
ただ、そんなにも幸せそうに笑っている親友を見たのは初めてだったから。
まぁ……いっか?
「じゃあ絃ちゃん。俺たちこのままデート行ってくるからよっろしくー」
「えっ、ちょっ、」
そのまま桜子ちゃんの手を取ってお店を出て行ってしまったそいつ。
そんな私の前にお会計の伝票は差し出される。
「1万6000円!?!?」
回転寿司で、しかも3人で1万6000円ってなに…。
高すぎじゃない…?
というかこれ、私のお祝いじゃなかったの…?
ねぇ私、どうやって帰るの…?
「おーーむーーかーーえーーはーーー!?」
扱いが雑すぎじゃない…?
気づけばしっかりとお会計を済ませてお店を出て、駐車場にポツンと立つ私。
もちろん見慣れたベンツはない。
「俊吾っ!迎えっ!最悪っ!置いてかれたぁ…!!」
『お嬢!?泣いてんすか!?すぐに向かいます!!動いちゃ駄目っすからね!!』
こんな暑さの中、知らない街の駅を歩いて探してたら熱中症になっちゃうよ。
それに今だってお迎え待つ間もすっごい暑いのに…。
夏はナメちゃだめだ。
「ぐすっ、…うぅっ、良かったぁ…けど腹立つぅぅぅ…っ」
ふたつの意味の涙が溢れて、うずくまる私の前に黒い影ができた。
ふわっと香る香水の匂いはちょび髭スキンヘッドではないこと。
ぐいっと腕を引かれた先は大好きな人だということ。



